190119

最近聴いたもの

James Blake「Assume Form」

ジャケットもこれまでの三枚に比べると暖色が多く、James Blake自身の表情もよりはっきりと写っている。1stアルバムの青いぼやけたセルフポートレートに比べると輪郭と表情がくっきりとしている。
音もメロディもはっきりと輪郭を伴ったものが増えた。シンセの音などにはこれまでのJames Blakeらしさが残っているものの、ストリングスの使用率が増えている。James Blake自身のボーカルもより生声に近い質感に聴こえる。こういった変化は、客演を呼んだ楽曲はさておき、それまでの作品に比べるとどこかあたたかく春めいた印象をもたらしている。
そもそも「Assume Form」というタイトル自体があまりに象徴的だ。アルバムタイトルを冠した同名曲でJames Blakeは「I will assume form, I'll leave the ether(僕は姿形を請け負い、エーテルを捨てる)」と歌っている。どこか観念的な存在でありたいという欲望があった者が、現にここに存在する肉体的/社会的な自分を受け入れていくような感覚。

NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDNITRO MICROPHONE UNDERGROUND

梅田サイファーの面々がYouTubeでMVを公開した「マジでハイ」という曲のマイクリレーがとてもよくて、マイクリレーとか複数MCのかけあいのラップが聴きたいなと思って聴き直したが、めちゃくちゃカッコいい。BIGZAMMACKA-CHIN(「切ない気持ちのゴミ捨て場/夜になると開きたくなる扉」っていいよねやっぱり)がお気に入り。
4人以上のマイクリレー(ただし「豪華共演」みたいなのは除く)はだいたいよくて、なぜなら仲間同士で楽しく、それでいて切磋琢磨していることが音楽を聴いていればわかるからである。というかラップというのはそういうのを楽しむ音楽であるという側面もあるのだと思う。RHYMESTERとKIKC THE CAN CREWの「10Balls + 2」、LIBROの「Doytena2000」とか。

折坂悠太「平成」

2018年なぜか食わず嫌いを重ね結局聴くことなく終わってしまったアルバムを聴くということで、評判がよかったこれ。単純に音が良い。連想する音楽としては、星野源くるり大滝詠一、南正人あたり。ボーカルが思ったより60〜70年代のしゃがれ声っぽいのがおかった。

Bon Iver「22, A Million」

年始聴きたい音楽もなく、なんとなくもっと深く聴きたいなと思ったものを漁って聴いていたのだが、これが一番よかった。もともと良いとは思っていたが、サンプル音の使い方、プリティマイザー、リヴァーブのかかり方といった諸要素がいかにも現代的でありながら、リズムはしっかりインディー・フォークとなっているのが面白いなと思った。

考えてたこととか

ableton

リターントラックの使い方を覚えたのでガンガンつくっていきたい。が、現状制作環境があまりに悪すぎる。